好きになれないからね。

卒業できないじゃにふぁん、緋夏のジャニーズコンサート舞台の感想覚書。 いろんなレポがごろんごろん。お品書きを参考にどうぞ。

伝わることを知りすぎては 抱きしめればいい(「トラストいかねぇ」 主演:安田章大/2011.7.14 覚書感想)

章ちゃんに逢いに行ってきましたー。
ちょっと、東京まで~。
隆ちゃん舞台『ギルバート・グレイプ』以来のグローブ座でーす。
今回は、サイアジンさんとご一緒させていただきました。
お会いできてうれしかったです。
ありがとうございました。

それでは、では。感想にいっちゃいましょっか。 



ストーリー
家族旅行中の事故でお母さんを亡くした章ちゃん演じる正くん。
ちょっと気弱なのかな?でも、すごく家族思いで、優しい子です。
懸命にお母さんの分まで!とお父さんと力を合わせて生きていこうとするけれど…。
「一緒に頑張ろう!お母さんの分まで!」といった正くんを
お父さんは「お前となんか支えあえるか!」と拒絶します。
それを聞いた正くんは、お父さんと離れることを選びます。
そんな正くんは、今までとは外見も交友関係も変えて、日々を過ごします。
だけど、お父さんと再会することになって、
そして正くんもある決意を胸に逢いにいきます。
でも、そこで重大事件が発生!
お父さんが代表のボランティア団体の募金、9000万が盗まれてしまったのです。
疑われる正くん。
犯人を探そうと試みるけれど……。
こんな感じのストーリーです。
詳しくは…、演劇雑誌など見ていただければと、いつもの他力本願です(笑)

 
全体
会場に入ったときに、開演前なんだけど、
スクリーンに映る『トラストいかねぇ』の文字と
ちらっと見えた大道具とか小道具とかがほんとに章大さんらしいなぁって、思えて。
そこのとこもなんだか仕掛けがあるよ!って言われてたんだけど、わからず(苦笑)
舞台が始まって、出てきた正くんは、
ジャスティっていう呼び名で呼ばれるようになっちゃってて、
お目目がチカチカするような、でも、章大さんらしい装いで。
それをみて、またらしいなぁ、って思ったり。
靴がねー、かわいかったの。あの青のラメっていうかてかてかってしてて。
そんな“いま”の正くんが登場して、お父さんのもとへ向かう、という場面から、
3年前の正くんが家族旅行で事故にあった場面、
そしてお父さんとの決別の場面となって、物語はスタートします。
お父さん役の三上さんを見た途端、
「ギルバートのときはお世話になりました」なんて
りゅうちゃんファン全開なってしまいましたけれども(笑)
この最初のスタート、まさかの客席登場!でびっくりしました。
でも、当たり前なんだけど、章大さん、動じてないのよねー。
そして、回想の場面では、スクリーンに3年前夏、とか
文字が映し出されて、スクリーンの後ろで場面展開が起こってました。
それは、なんだか、照明のトーンとかを落としていたりして、
モノトーンな感じで、それでいて、どこかせつない感じもあったり。
お話としては、お父さんとの再会をはたしてもなかなか素直になれなくて、
そんなときに、9000万が盗まれてしまう!という事態が起きて…。
なんていうのかな、すごくテンポの良いお芝居で、
2時間の舞台が休憩なしでもポンポンポン!って進んで行きました。
言い方悪いかもしれないけれど、すごく単純なストーリーだとも思うのです。
でも、意外と物事なんて単純で、
それでいて、単純だからこそ、のものって、あるんじゃないのかなぁって。
それがこのお芝居には、表れていると思います。
章ちゃん演じる正くんは、昔の姿からは想像できないような、
そんな風貌になっちゃったりしてるけど、
ストーリーが進んでくなかで、時折、彼が見せる表情や仕草、発言が、
彼が変わってないこと、優しさを持ってることを感じさせてくれました。
ストーリー展開の中で、軸になる正くんとお父さんの関係。
彼からは、たくさんのもどかしさを感じました。
なんていうのかな、わかってほしい!っていう気持ちみたいな、そんな感情。
きっとね、「なんでわかってくれないの!」って言うのは
わかってほしいから、それだけ信頼してるから、大好きだから。
だから、そういう想いを捨てたくなくて、
正くんはジャスティになってもリンボクやケミーとファミリーを作っていたんじゃないのかなぁ。うん。
正くんの想いとお父さんの想いがあって。
そういうものがたくさんあって、それが単純なんだけど、
こんがらがっちゃって複雑になっちゃってるというか。
ストーリーが終わると、悩んでたのが、ぶつかってたのが、
馬鹿らしくなるくらいすっごく単純で納得がいくんですもの。
最後のお父さんとのシーンは、ほんとにある意味、
ありふれているのかもしれないけれど、だからこそ感じることもあって。
気持ちを伝える場でさえも、どこか照れくさくて、そういうもどかしさがあって。
観ていて、正くんの気持ちはよくわかったし、
お父さんの気持ちも、将来こういう風に思うようになるのかなって思ったり。
そして、もう一つの軸、そして、9000万の行方。
ここは、どちらかというと、正くんとお父さんのシーンはシリアスだったので、
ここはどっちかというとテンポよく進んでいきました。
舞台上でストーリーは繰り広げられていくんだけど、
あの人かな?この人かな?って犯人を自分で探しながら、
自分も参加できてるような気分にもなれました。
ちょっと惜しかったかなー、って思うのは、
みんなが犯人になった理由は何だったのかってこと。
気まぐれでもいいし、出来心でもなんでもいいのだけれど、
そこのとこだけ、ちょっと引っかかったかなー。
それがあれば、みんなが許しあえた時、
もっとここでいうファミリーにつながっていくんじゃないのかな、なんて。
出演者は章ちゃん含めて8人だけど、
個性がほんとに強くて、個性がないことさえも個性になったりしていて。
キャラクター設定も観ていて飽きなかったです。
そうそう、正くんとリンボクとケミーがぺぺの本を取って
それをぺぺが追いかけるってシーンがあったんだけど、
そのときに、ぺぺが「返してー!」っていうのを
みんなで本をパスパスしながら返さないっていう場面なのに、
うまくぺぺがキャッチしちゃいまして…。
そのときの章大さんの「あちゃー」ってお顔と
そのお顔を階段の手すりに伏せるときのかわいさったらもう!
でも、それも顔を一瞬伏せたあと、
ぱっと顔をあげてラインを元に戻す冷静さ、章大さん、さすがだわー。
掛け合いも楽しくて、随所で楽しませてもらいました。
人間関係にしても、いろんな意味で濃いようで薄っぺらくて、
薄っぺらいようで濃くて。
そう考えてみると、けっこうありなんじゃないかな、って思えるような、そんな感じで。
それから、みんなで「藤丸くんを助ける会!」って言って
にっこりポーズをとるときも、かわいくってねー。
お父さんから見えないように隠れるシーンも可愛くって。
お父さんにぎゅーって抱きしめられるとこなんて、もうかわいすぎて!
そして、何より、ソファーに足を乗せて、
クッションぎゅーってやってるのが最高にかわいかった。
隆ちゃんが観たら確実に「ヤスかわいい!ヤスかわいい!」って
でれーってしたお顔で言うと思う。
台詞に「昔から、正くんはかわいいんだもの」っていう感じのがあって、
それを聞いて、あー、しょうちゃんって、かっこいいってより、
かわいいって表現されるんだーって、思いました。
といっても、これは役柄とかもあると思うけれどね。

章大さんについては、個性あふれるなかで、
章大さんも「いえー!」ってチャラけてみたり、
「パルメザンチーズ!」ってラップしてみたり、
捜査本部って書きたいのにひらがなでそんさほんぶって書いたり、
事情聴取するのに「犯人ですか?」ってストレートに聞いて
「違います」って言われたらそれを信じちゃったり、
はにかんだり、ちょっとずれてたり、気弱だったり。
章大さんらしいという言葉がすごくあてはまるような、そんな舞台でした。
なんていうのかな。
セットも高低がうまく使われてて、
部屋の中が仕切りを動かすことで見えたり見えなかったりとかしてて。
そこに置いてある道具の色遣いもとってもポップで章ちゃんらしくて。
それがまたグッズやパンフ、いろいろなとことつながっていて。
OP映像もBGMもどこかしら章ちゃんらしいなって思えてくるようなものばかりで、
彼のそういう空間プランニングの才能も感じれました。
役柄も章ちゃんらしくて。
そうは言っても、B-BOYとか、そういうとこじゃなくて。
人って、優しさとかそういうものを持ってるって思うんだけど、
それをうまく表したりすることって上手にできるほうが、きっと少ないと思うのです。
でも、それがうまくできないからこそ、温かかったり。
きっと正くんと一緒で、章ちゃんって、何事にも一生懸命なんだって、思うのです。
でも、それが、ある程度うまくできるために、当たり前って思われてしまったり、
そういう気持ちになれないときもあったり。
だけど、根っこは、何より誰より優しくて。それを伝えたくて。
だから、正くんがちょっとずれてる言動をしたり、泣いたり、怒鳴ったり、
笑ったりしてても、あったかいんだろうなぁって。
章大さんの泣きじゃくってる姿。
かわいい、という言葉ではだめなのかもしれないけれど、ほんとにかわいくて。
正くんだって、年齢的には、大人、なんだけど、
お父さんとのこのシーンは、子供、なんだよね。
そして、今回、彼の手と口元は、すごくいろんな意味で表現がされていて。
ほんとに普段してるちょっとした動きだと思うのです。
ちょっと口元があがったりだとか、下がったりだとか、
手をぎゅってやったりだとか、パンって音もしないくらいにたたいたりだとか。
表情と一緒で、動作ってきっと感情を表すときに重要であるとおもうのだけれど、
それ以上に自然で見落とすようなことが章大さんは無意識なのか、
どうなのかわからないけど、できていて。
それは、すごくこの舞台に現実味を加えていたと思います。
何かが劇的に動くよりも大切な当たり前。
それが章大さんの今回いちばんの武器になったんじゃないのかなぁ。

そして、今回、カーテンコールに出てきてくれたとき、
章ちゃんがお話をしてくれたんです。
全てではないですが、覚えている限りのことを書き留めておきます。
「今日はありがとうございました。
楽しんでいただけましたか?
こうやって、みんなで、楽しく毎日舞台をやらさせてもらってます。
ほんとに、みんな仲がよくって、楽屋なんかも、
僕とかは、みんなの楽屋に行って、集まってたり、してます。
飯もみんなで何回も食べにいったりして、なかよーしてます。
(この辺りで共演者さんと顔を見合わせたりして笑ったり。
そして、ぺぺ役の加藤啓さんを見て)
たのしくね。
呼び方なんかも、みんなで稽古始まったときに、決めたりして。
ね、ちゃんけー。
あの、ちゃんけーって呼んでるんです。
彼、加藤啓さんなんで、ちゃんけー。
ただ、啓ちゃんを逆にして、ちゃんけーなんですけどね(笑)
あのー、僕だけの呼び方っていうのをしたかったんで…。
(このとき、章大さんが「なー、章大ってよんでーやぁ」って言ってたのとか、
「たっちょんってみんな呼んできたから、俺変えるわー」って言ってたのが
思い浮かんだのは言うまでもなく)
でも、そうやって、たのしくやってます。
そんな雰囲気がみんなに伝わってくれたらええなって、思ってます。
伝わり、ましたか?
(拍手を聞いて)なら、良かったです。
この舞台、楽しいってのももちろんあるんですけど、
家族の絆とかそういうのもあったりして。
そういうとこも伝わってたら、ええなって思います。
で、今日、いま、ここで観て、感じたことを、
家族なり、友達なり、みんなに伝えてくれたら、話してくれたらええなって思います。
あの、じゃあ、1人3人に伝えてください!
1人が3人に伝えれば、こんだけの人がおってくれてるし、
そこからまた3人に伝わっていけば、もっともっと伝わるし…。
(なんて言い出した章ちゃんに会場「それねずみ講」って思ってたら
共演者さんからも「ねずみ講」って言われて苦笑い)
でも、あの、やっぱり、1人3人でお願いします!
今日は、本当にありがとうございました!
まだ東京、大阪と続きますが、頑張りますので応援よろしくお願いします!
ありがとうございました!」
このとき、章大さんはおっきく手を広げるというよりは、
優しく手を広げてくれてるというかんじで。
3回かな?カーテンコールも出てきてくれて。
そのときも、ずっと手を合わせてありがとうって言って手を振ってくれてて。
上もしっかりみてたし、左右もしっかりみてお手手振ってくれてて。
章大さんらしいなーって見てたんですけれども、
最後にねー、とってもかわいいことが…!
舞台がペンションの設定で、ベランダに出るための扉があって、
それをあけてはけようとしたら…
章大さん、ずーっと手を振りながら歩いてくれてたから、
植木?柱にばちこーんってぶつかっちゃいまして。
もう、それがなんとも言えずキュート!かわいかったぁ。
しょうちゃんもあっちゃぁ!ってお顔してて、それもかわいい。
そのあとは、扉を開けて、ばいばーい!って、
最後にもポーズとってくれちゃったりして、ほんと可愛かったです。

 
 
しょうちゃん。

とっても楽しい、わくどきの時間でした。
ほんとにありがとう。
前の『カゴツルベ』とはまた違った、章大さんに出逢えたなーって思います。
舞台をする章ちゃんにはなんにも心配もしないでいって、楽しませてもらって、
たくさん微笑って、泣いて、
考えると、『カゴツルベ』から、2年あいたんだなぁって、思ったりもしてるんだけど、
この舞台。
章ちゃんが蓄えてた力、それが苗になって華になってるんじゃないのかなぁ。
なんていうんだろ。うん。
できるからこそ、いま、だったのかなって。
いや、章ちゃんが出来る子だってのは重々承知なんですけれども。
そういう意味じゃなくって。
この章ちゃんを見てて思ったの。
簡単で単純なものほど難しいんじゃないのかな、って。
今回、章ちゃんをみていたら、すごくなんていうのかな。
ちょっと張り詰めた、というか、すごく真剣なものを感じました。
それは、すごく章大が真摯にこのお芝居をしているからの現れ、だとおもうな。
いままでよりも、なんていうんだろう。
章ちゃん自身、もっともっと周りが見えてるんだと思う。
それって、すごく大事で素敵なことだと思うな。
それからね。
誰かのためにある笑顔が、ここにはあったよ。
お芝居のなかにも、カーテンコールのなかにも。
章ちゃんを介して繋がるものが確かにあったよ。
それって、すごいこと、だよねぇ。
それは、章大にしかできないこと。
いっぱいいっぱい幸せを届けてねっ。
章ちゃん、ありがとう。
めーいっぱい、楽しんでね!
 

今日の愛チューンズ
TOPOP/安田章大
章大くん。
やっぱり、きらきらぽわぽわ。
優しくて、逞しい。
ねー、しょうちゃん。
Just keep going 'cause our life is gonna be the best! best! best!
Just keep going 'cause our life is gonna be the high!
だね!