好きになれないからね。

卒業できないじゃにふぁん、緋夏のジャニーズコンサート舞台の感想覚書。 いろんなレポがごろんごろん。お品書きを参考にどうぞ。

広がる世界 とどまる事を知らない(『血は立ったまま眠っている』 主演:森田剛/2010.2.5 覚書感想)

森田さんに逢いにお上に登って来ました!
シアターコクーンと言うことで渋谷に上陸(笑)
平日でもけっこう人がいっぱいなのね。
びっくり。


斗真の情熱大陸感想も書かなきゃ!なのですが…
とりあえず、記憶がなくなると怖いので、森田さんに参ります。
ではでは、森田剛主演『血は立ったまま眠っている』2010.2.5の感想覚書です。
ほんとに個人的な感想ですので…ね。
そこはよろしくおねがいします、です。
 


全体
『血は立ったまま眠っている』寺山修司先生の戯曲、劇文学ですよね。
「一本の木にも流れている血がある 
そこでは血は立ったまま眠っている」という寺山先生の詩があって、
これが出演者の台詞としても、何度も登場してくるんですが、
これがこのお話の芯で、それを補うように登場人物が動いてるのかな。
“人”がいて、そこにある気持ち、感情に左右されて、
それぞれに正しいと感じるもの、大切に感じるものは違って…、
そこがもどかしくて、でも、それが当たり前で。
今回は、剛演じる良、窪塚くん演じる灰男、寺島さん演じる夏美。
そうそう、柄本祐さんはやっぱり『ROMES』桜井くんだった!
人間失格』にもでてるのね、って、話がそれた…。
この3人が話しの主軸ではあるけれども、
IZO』のように剛が出ずっぱり、というわけではなくて。
話の展開も、思ったより、速いというわけでは…なかったような気がするなぁ。
お話はねー…難しかったと言うか…単にあたしに理解力がないのか…
それの方が大きいような気もしますか(苦笑)
安保闘争の時代のお話で、その時代背景をもっと知らないといけないなぁ…と思ったり。
このときのことは良く分からないし、
ましてやこのときを生きた人の気持ちや状況も知る由もないけれど、
なんだか、でも、ところどころ、わかるというか、
なんとなくだけど、理解できる部分もあるような気がして…。
剛と窪塚くんがいて、それがいろんなことで揺れたり、すれ違ったり、するんだけど、
結論として、そこが2人が違うものなら違う結論を、
一緒ならそれが何かということが、
もっとはっきりしても良かったのかな?とは個人的には思いました。
伝えるほうも伝わるほうも、なんだかこの背景になっている時代が近くて遠いからか、
時代劇やファンタジーのように、イメージでは伝わらないし、
現代劇のように、はっきりとしたものがあるわけでもなくて。
そこが難しいのかなぁ、なんて、思いました。

ごうつんに関しては、やっぱり、金髪森田ですよ!
ごうつんの舞台にかける意気込みと自分の役を考えて
蜷川先生になにも言わずにした金髪森田でしたが…似合うねー。
キミくんもそうだけど、普通に金髪が元の髪色みたいでした。
そして、台詞、『IZO』のときにもかなりの言い回しが出来てたから
心配はしてなかったけど、やりきったねー。
覚えることも大変だったと思うけど、
それを消化して、口に出すことも大変だったろうなぁって。
でも、それがいえてる剛は、ほんとにすごいなって。
はけるときも、急ぐことも慌てることもなく、かといって遅いわけでもなく。
落ち着いて、客席から見えなくなるギリギリの暗さまでタイミングをはかれてるようでした。
表も、裏も、いろんなことに対して、着実に実を増やしてるんだなぁ。
役の良くんに関しては、今までの剛にはないよううな、ちょっと気弱な感じがありまして。
『荒神』のジンくんも『IZO』の以蔵も、そういう部分はあっても、
それ以上の何か鋭さがあって、
それは、剛が演じる上でも、剛が世間に対してもたれてるようなイメージと
ある意味合致してたように思うんですが、
今回はそれが逆で、最初はちょっとびっくりしました。
窪塚くんにすりよったりするとこはほんとにかわいくてねー。
そういう甘えるとこ、弱気だけど、
でも、精一杯、何かを踏み出そうとするとこ、語りかけるとこ、
めちゃくちゃに物を蹴り上げて破壊するとこも、
消え入りそうな声で感情を表すとこも、
どれも、こういう場での、剛の新しい部分を見たようで、
それを証明してくれたようで、嬉しかったです。
焦ったのは、自由って書いてある刺青を見せようとして肩出したときだけだよ(笑)
共演者の方にも良い意味で引っ張られたり、
やっぱり、上手い人がいるっていうのは、すごいね。
幅が出るし、厚みがあるし。
でも、逆に剛が引っ張りあげていた部分も今回は多いんじゃないのかなと思いました。
押される、押されてないというよりは、剛が良として、そこにあったから。
ほんとにすごいなって、思ったりしたのです。
特に、剛が口元に手を当てていたところ。
けっこうこの仕草をすることが多かったけれど、それがなんだかすごく印象に残って。
同じ仕草をするにしても、その場面で顔の俯き加減とか、
手の動かすタイミング、間隔とかが違っていて、
剛が考えてやってるのか、無意識のものなのか…それはわからないけれど、
この仕草にはいろんな意味、感情、想い、
剛演じる良が凝縮されているんじゃないかと思いました。
なにかひとつのことに固定することは一概にいいとは言えないのかも知れないけれど、
この仕草は、それを飛び越えてしまうくらい、いろいろな表現をしていたと思います。
それから、最後にカーテンコールに出てきてくれた剛、どうかなーって思ってたら、笑顔で。
最初の三方にお辞儀をするときは、まだ緊張した感じもあったけど、
正面でお辞儀をした後に、じーっと客席を見つめていて、
それが終わったら、にまーって笑って。
タッタカって音がしそうな感じで1回後ろに歩いていってから
また前に出てきてくれて。
共演者の方とも、凄く笑顔でにこにこしてて。
最後に窪塚くんと寺島さんとでてきたときは
右手を上げて左手を胸のとこにもってって、お茶目ポーズだったり。
それを見たら、にっこりしちゃったのは言うまでもなく。

 
舞台装置
ステージが思いのほか狭くって、でも、所狭しと大道具は並べられ…。
役者さんは、1階の中央までは来て演技をするという感じ。
ごうつんも客席の間を通る演出が何回かあって、すっごく間近で見れました。
それから、最初と最後、あと、雨、鏡、かな。
まず、最初にぐわーっと舞台の奥の扉が開いて、
あれって、たぶん大道具を運搬してきて入れる扉だよね?
そこから出演者(ごうつんじゃないけど)が入ってきてお芝居がスタート。
最後もそこが開いて、出演者が消えていって(ごうつんはいないけど)
お芝居が終わり…。
演劇って、ある意味、異空間なんだけど、それを感じされられたなぁって思って。
それが演出上の目的じゃないと思うけど…。
普通に通行人の人とか、びっくりするよね。こっちだって、びっくりだったけど。
印象に残ってるのは、雨の演出で、墨で書いたように、
それがスクリーンに投影されてて、
ちょっと、『IZO』を思い出したりもしちゃったんだけども。
それから、鏡。
これ、そんなにフューチャーされることはなかったけど、
いろいろうつりこむんだよね。
それがなんだか、そのままの現実を、見えない心内を
静かにうつしだしているように感じました。
ライトもいろんなとこから当たってて、それもそう感じる一因だったのかなー。
歌うって言う手法があるのも、そういう感じではないと思ってたので、びっくりした。
こういう見せ方もあるのね、って。
あ、あと、トラック、ごうつんがね、登ったり、色々するんだけど、
なんだかあの上に立って、スポットライトを浴びてる剛が、
とっても誇らしかった、です。
 
 

親愛なる森田剛さま

いま、剛に逢えて、とっても嬉しかったです。
逢えて、よかった。ほんとに。
この舞台が、あたしにわかったか、理解できたかといわれたら、
それは、出来てないんだけど、
でも、最初この舞台をやるにあたって、剛が金髪にしたって聞いたときにね、
剛の中でこの舞台に関して、こう思うとか、こうやろうとか、
役者として、演出される側だとしても、
何か自我をもって取り組もうっていう姿勢があるのかな?
そういう風に剛が思ってるのだとしたら、それはどんなかんじなのかな?そう思って。
今回も、『IZO』のときと同じように、あ、これもできるようになったねとか、
そう思うこともやっぱり、偉そうだけど思ったりもして。
でも、そう感じられるのが、嬉しかったりもして。
だって、剛が大きくなってる、証拠だもん。
どれも、どこまで行っても、完璧になんていかないし、完璧なんてないのかもしれない。
それがある意味当たり前なんだと思うけど、
それを越えていくことが大事なんだと、思うの。
剛がこれまでやってきた舞台って、
まだ3つだけど、すごく幅はあると思うのね。
ひとつのことを一生懸命して、
極めて卓越していくことも大事なんだと思うけど、
いまは、いろんなことも見て欲しいなって、そう思いました。
特に今回は、同年代との共演。
学年は違っても、同じ年だったのね、窪塚くん。
それも剛にとっては、今までと違った意味で大きな意味を持っていたような気がします。
いろいろ思ったこともあったりするよ。
でも、もっともっと後になって、分かることも、たくさんあると思うし、
今だからこそ、今だからしか、感じられないことも、たくさんあると思う。
これからも、たくさんの舞台を踏んでいくんだと思うし、それに挑戦をするにしても、
きっとあたしに出来るのは、いましていることと同じで。
ずっと、剛がやりきったことに対して、
頷いて、拍手を精一杯送ること、だけなんだと思う。
でも、ずーっとそれをひとつも残さず、応援させてね。
剛のことがだいすきだから、剛とずっと一緒にいたいから。
剛、ありがとう。
最後まで、怪我なく病気なく良をやりきってね。
応援してるよ。
ほんとうに、ありがとう。
 

それにしても、これ、隆くん見るかなー。
見たらまた演劇病おおきくなりそうだなぁー。

今日の愛チューンズ
FROM rain/Masayuki Sakamoto&Go Morita
なんだか今回の舞台を観て、この曲を思い出しちゃったり、したのです。