好きになれないからね。

卒業できないじゃにふぁん、緋夏のジャニーズコンサート舞台の感想覚書。 いろんなレポがごろんごろん。お品書きを参考にどうぞ。

今ここにあるものは Who's foods?後編(「If or・・・Ⅱ」F~M 出演:村上信五/2010.2.21 1部 覚書感想)

さー、これでほんとに最後!

 
強く信じ前に進むことですべては生まれ変わる
スクリーンに信五くんのシルエットとちっちゃな子のシルエットが浮かびます。
ちっちゃい子の背丈に合わせてしゃがんで、頭をナデナデする映像のあとタイトル。
The Story of “ if ”のはじまりはじまり。

まずは、ピンスポットを浴びた信五くん。
お衣装は、黒のベロア生地のジャケット(後ろからみると切り込みの部分がちょっと丈違い)
「みなさんは、人生をやり直したいと思ったことがありますか?
もし、人生をやり直すスイッチがあったとしたら…。
さて、この男は、どんな選択をするのでしょう?」
こんな感じ(最後のほうはニュアンス)でストーリーが始まります。
ここでの登場人物は、毎日公園にいる男の人と、
いつも公園に遊びに来てる子供、そして、正体不明の女の人。
すべて、信五くんが演じます。

公園のベンチに座りながらうなだれる、ひとりの男の人。
携帯電話がなって出るも…借金の催促の電話ばかり。
しかも、うまくつてができた!なんていいながら強制終了させたり。
その後も鳴り響く携帯に「ぜったいにでれへん電話やろ!」と拒否。
そんな男の人に話しかける男の子。
「おっさん!」と呼びかけるその子は「なんで毎日ここにおるん?」と
素直な疑問を口にします。
それを聞いてうっとおしそうに「お前、向こうに友達おるんやから、
一緒に遊んでこい」と追い返そうとするも…
「なー、この前みたいに自転車教えて!」とねだられて、
「もー、明日な!明日教えてやるから、今日は帰りー」となだめます。
それに納得した男の子は「絶対な!」と言って…
でも、ちょっと納得いかなかったのか、砂をかけられ、
棒でつつかれ…「しつけなってないわ」と一言。
そんなこんなでまたベンチでうなだれていたら、
そこに女の人が「ここ、いいですか?」と声をかけてきます。
話しかけられ「あの、…どこかで前にお逢いしたことありませんか?」
それに「いいえ?」と返答されるも納得のいかない様子。
そんな彼に対して「どうやら、お困りのようですね。
いえ、毎日ここにいらっしゃるようですから」と女の人。
「え?」と答えながらも「ちゃうで!あのな…俺だってちょっと前まで社長やってん!
まぁ、ちっちゃい会社やけども。でもな、考えればそこが間違いやってん!
そのときちょうどベンチャーブームやってん。それで、まぁ、俺もあほやから?
そのまま会社はいって独立して…売れると思ったんやけどなぁー。カレー味のリップ。
日本人の大好きなカレーやで。いける思たんやけどなぁ…。
あー、ほんまに人生の選択間違ったわ!」
そのまましゃべり続ける男の人に
「もし、人生のリセットボタンがあるとしたら、押したいですか?」そう問いかける女の人。
それに対して答えようとするも鳴り響く携帯電話。
発信元が非通知なのを見て「ええねん!これは出んで!」と言いながら
「人生リセットできるボタン?そりゃ押したいよ、1回じゃなくて連射な、
高橋名人ばりに!高橋名人って知ってるか?」なんて。
「ここにそのボタンがあります」と女の人に見せられ…
「そんなんあるわきゃないやろ!…それ、ほんまか?」と悩んでいると…
また非通知の電話。鳴り止まないその音に追い詰められて、ボタンを押す男の人。
ここで暗転。

舞台にライトがつき、またもや公園のベンチに寝転ぶひとりの男の人。
傍らには、ギターケース。
携帯電話がなって出るも…それは、借金の催促の電話。
しかも、またうまくつてができた!なんていいながら強制終了させたり。
その後も鳴り響く携帯に「ぜったいにでれへん!」と拒否。
そんな男の人に話しかける男の子。
「おっさん!」と呼びかけるその子は「なんで毎日ここにおるん?」と素直な疑問を口に。
それを聞いてうっとおしそうに「おにーさんや!なんや。お前、
向こうに友達おるんやから、一緒に遊んでこい」と追い返そうとするも…
「あれ?こんなこと前も俺言ってた気が…」と。
男の子に「なー、この前みたいに自転車教えてぇやぁ!」とねだられて、
「もー、明日な!明日教えてやるから、今日は帰りー」となだめ、
納得した男の子は「絶対な!」と…
でも、ちょっと納得いかなかったのか、砂をかけられ、棒でつつかれ…
「お前!石とか微妙に混ぜんな!痛いやんけ!」
またベンチでうなだれていたら、女の人。
「あの、ここ、いいですか?」と声をかけてきます。
話しかけられ「あの、…前にどこかでお逢いしたこと、ありませんか?」
それに「いいえ?」と返答されるも「あれ、おっかしいなぁ…」と納得のいかない様子。
そんな彼に「お困りのようですね。いえ、毎日ここにいらっしゃるようですし…」と女の人。
そう言われ、「あんな!ちゃうで!あのな…俺らのころってバンドブームやってん。
で、まぁ、ギター弾けたらかっこええし、もてるかなぁ?みたいな気持ちもあって?
でもな、俺、そこそこええとこまでいってんで!メジャーデビューもして。
あ、ザリガニーズって知ってる?曲、♪人生どんづまり。知らんか。あー、
俺の人生ほんとどんづまりやー。ほんっま人生の選択間違えたわ」
その言葉を聞いて、
「もし、人生のリセットボタンがあるとしたら、押したいですか?」そう問いかける女の人。
それに対して答えようとするも、鳴り響く携帯電話。
発信元が非通知なのを見て「ええねん!これは出んで!(携帯を見つめ)な、ええねん!」
「え?人生リセットできるボタン?そりゃ押したいよ。
押せるなら、高橋名人ばりに!何連射でもしたるわ!な!」
「ここに、そのボタンがあります」と女の人に見せられ…
「そんな馬鹿な…それ、ほんまか?」と悩んでいると…
また非通知の電話。
切っても切っても鳴り止まないその音に追い詰められて、またボタンを押す男の人。
ここで暗転。

そして、信五くんにピンスポが当たり…
「実は、この男。このリセットボタンをもう28回も押してるんです。
私自身、こうやっていままで何人もの人間も見てきましたが…
こんなに時間のかかった人は初めてです。
正直、いい加減にして欲しいです。
何度人生をやり直してみても、
結局はここにたどり着く無限のループをこの男は辿っています。
借金を抱え、なにかのせいにして、電話には出ず…
新しい1歩を踏み出すことはありません。
一体この男は、何を変えたいのでしょうか。」
ここで暗転。

舞台が明るくなって、今度は公園のベンチに足を引っ掛けて宙ぶらりんな体制の男の人。
知り合いからの電話のよう。
それに「えー?いま?俺?なにやってるって?なんもやることないから
ひっくりかえってるわぁー。あんとき会社やめんで続けとればよかったんかなぁー」
そして、また携帯電話がなって出るも…借金催促の電話に
「もー、すんません!」なんていいながら強制終了。
その後も鳴り響く携帯に「こんなん、ぜったいにでれへん!」と拒否。
そんな男の人に話しかける男の子。
「おっさん!」と呼びかけるその子は
「なんで毎日ここにおるん?仕事は?」と素直な疑問を口に。
それを聞いて「あれ?こんな場面、前もどっかであったような…」
でも、うっとおしそうに「お前、向こうに友達おるんやから、
一緒に遊んでこい」と追い返そうとするも…
「友達ちゃう。(「え?」)僕、学校行ってへんねん。やから、友達なんておらへん!」
その言葉に「…そうか」と答える男の人。
男の子は話し続け…「あんな、僕、転校してきてん。で、最初に自己紹介するやん?
そのとき、失敗してみんなに笑われてん。それから、学校行かれへんねん」
「先生には相談したんか?」と言うも
「先生も最初はうちにきて親とかと話しとってん。
けど、それもだんだんなくなって…、いまは1週間に1回電話がくるくらいや…」
それに「そうか…。実はな、おっちゃんも仕事ないねん。
やから、毎日公園におるんやけども…。なんや、俺もお前と一緒やな」と苦笑い。
それを聞いた男の子は首を振ります。
「ちゃうもん!僕、僕…、ほんとは学校行きたいもん!みんなと遊びたいもん!」
それを聞きある提案と男の人はします。
「そうか。なら、ならな!まず!明日!
明日な、朝、7時に起きてみよ。学校行かんでもええねん。
学校行く時間に起きてみよ。
で、その次の日は、そうやな…ランドセル!ランドセルを背負うねん。
で、玄関まで行ってみよ。
そんで…、また次の日はな、ランドセル背負いながら、通学路、
学校まで行かんでもええねん。
途中まででええから、歩いてみるねん。
で、それを毎日続けて、その距離を長くしてったら、学校まで着くから、な!
まぁ、俺が言えたことでもないねんけど…。
でもな、焦ることないねん、お前のペースでええんやからな」そう励まします。
それを聞いて「できるかな…」と不安そうな男の子に
「よっしゃ、ならな、おっさんがええもん作ったるわ。ちょお待っとき」
そう言ってかばんから紙を取り出して何かを折りだします。
「こんなんつくるの、久しぶりやから…うまくできんかったらごめんやで?」
そう言いながらもかれが男の子に作ったのは…天使の羽。
「出来た!」と男の子に見せようとするもそこには、誰の姿もなく…。
そこに鳴り響く電話の音。
着信を見ると非通知。
出ようかどうしようか迷うも…勇気を出して押したのは、通話ボタン。
「はい。はい。そうですか。え?採用?4月から。
ありがとうございます!一生懸命頑張ります!」
その相手は、前に受けたところからの採用通知でした。
そして一言。「やったー!!!これで俺も数学の教師になれるー!!!」
暗転。

背中に天使の羽根をつけた信五くん。
「どうやら、ようやく私の役目も終わったようです。
彼は、やっと前に進むことが出来ました。
前に進むということは、とても勇気のいることです。
でも、勇気を出して前に進まなければ何も変わりません。
それが出来なければ、例えリセットボタンがあっても、
ただ、何度も人生を繰り返すだけです。
彼にもそれがやっとわかったようですね」
そして、再び暗転。

羽根がひらひらと舞い降りてきて、
スクリーンに最初と同じように男の人とちっちゃな子の影の映像。
最後は手を繋いで、歩いて、その姿が消えていきました。
そしてそのままエンディングの映像へ。
いままでの舞台のメイキング映像でした。
女装で化けてる途中とか、お誕生日お祝いされてるとことか。
企画会議の様子とか、会場の入りの感じとか。
影をしてくれた男の子の頭をなでなでしてるシーンもありました。
そこにスタッフロール。
みんな名前のあとに( )でニックネームが書かれていました。

 
ご挨拶。
スクリーンが上がって、信五くん登場。
「えー、今日はみなさん本当にありがとうございました。
なんかね、ジャニーズ初みたいですね、こうやってソロの舞台を2回もやらしてもらうのが。
すばると一緒にやったのを含めると3回、こうやって続けて舞台をやらせてもろて。
これはほんまにみんなからの声があったからで、
僕の力だけでは、絶対、実現できないことで。
それに、今回は大阪から始まって、東京でもこうやってやらせてもらって、嬉しいです。
ほんっま東京いうたらねー、滝沢や赤西がやってる中で…
こう、僕を選んでくれて(笑)、ありがとうございます。
正直なこというと、怖かったです。
前はね、最初のときは、まぁ楽しくやれればっていうのがあって、
すばると一緒のときも、やっぱすばるがおるって言うのがすごく大きくて、
心強かったりしていて。
でも、今回は楽しいだけじゃあかんなって思って…。
いろいろ僕なりに考えたり、して、こういう形になったんですけども…。
こうやって、暖かく迎えてもらって、ほんとに嬉しいし感謝しています。
本当にありがとうございました!」
そして長い時間お辞儀をしてくれました。
左右、上、前、しっかりと見据えて、時間をかけて、最後は手を振って…。

そしてなりやまない拍手にもう一度出てきてくれました。
「いやー、ほんまにありがとうです。
なんか、すんません。僕のためにこんな拍手してもらって。
ほんまにありがとうとしか言い様が、ないです。
スタッフも、前のときとおんなじ人となんですけど、
こうやって僕1人のために動いてくれて…。
こうやって舞台やらせてもらって、いちばん嬉しいのは、この時間です。
今までも、舞台はやらせてもらってましたけど、言うても共演者の方と一緒だったわけで。
でも、いまここで、ひとりでこんなたくさんの人から拍手を貰うということが、
なかなかないですからね、拍手を独り占めできるっていうのは。
しかも、みんながそれぞれ忙しい中、時間を作って、
こうやって僕のために会いに来てくれる、
こんなに長い時間、アンコールまでして、拍手をくれる、
それが僕にとってのなによりの、御褒美です。
不安もあったけど、やってきて本当によかったって、心から思います。
ほんまに、ありがとうございました。
これから先、3回目があるのかわかりませんが、
あったとしても、またこうやって1人でやらしてもらうのか、
すばると一緒なんか、それともまた違う形なのかはわかりませんが、
僕を必要としてくれる声が1人でも、すこしでもある限り、僕はやりたいと、思います。
そのときは、どうか、また、来てください。
今日は本当にありがとうございました。
気をつけて帰ってや。風邪もひかんようにな。ありがとう」
そう言って、お辞儀をして、手を振っていきました。
正味90分の舞台だったけど、信五くんらしさに溢れた舞台でした。


 
村上信五さんへ
今回、いろいろな信五くんのお顔に出逢えたような、そんな気がします。
信五くんのポジティブなところ、みんなのためにがんばるところ、
自分の伝えたいことを伝えようとするところ、新しいことに挑戦しようとするところ、
でも、それにちょっと迷ったり、意地張ったりするところ。
みんなを楽しませるために女装したり、♪急☆上☆show!!で歌ってくれたり、
パントマイムしてくれたり、ホラーやドッキリ演出いれたり。
自分の想いを伝えるために、自分が持っている気持ちをぶつけてきてくれたり。
楽しませることと、
今回の信五くんがテーマにしてたであろう次に進むための勇気を
バランス良く伝えてくれた、そう思います。
きっとね、どっちか一方だけっていうのも出来たと思うんだ。
楽しませるなら楽しませる方向に持っていけばよかったし、
ストーリー重視ならそれを押すことも出来たはず。
でも、信五くんはそれをしなかった。
それは信五くんが持つ、優しさや思いやりの結果、なんだと思うな。
舞台に立つ信五くんを見ていて、
ましてや今回は奇跡の2列目観劇だったわけなんだけれども。
信五くんが持つ間や言葉のニュアンス、立ちいちの変化、
自分だけでなく周りを巻き込むステージ展開、時事ニュースも取り入れたりするとこ。
ひとつのコーナーで同じことをしている中でも、
いろいろ考えて語りかけてくれているように感じました。
信五くんらしさのポジティブさ。
それはヒナティブなんて表されるように、信五くんにとってはなくてはならないもの、
だけれど。
でも、そこにいくまでの葛藤を隠さずに見せてくれた姿はとってもかっこよかったです。
そして、それがとても、嬉しかったです。
信五くんに限ったことではないけれど、
あたしはただ単に、かっこいい部分だけを見ていたいわけじゃない。
いろんな想いがある中で、それを彼が話してくれる範囲で構わないから、
それ以外の部分は察したり汲み取ったりして、
難しいことだとは思うけれど、一緒にいたいと思うから。
普段あんまり素直に話をしてくれない、
どこか何かで覆っちゃってるように感じることが多い信五くんが、
(それが決して悪いことじゃないのだけれど、プロといわれればそうだし…)
この舞台では、こうやって素直に話しかけてくれた、ように、思いました。
やっぱり、この人は、かっこいい、そう思った素敵な濃い時間でした。
またこうやって逢える機会がきっと訪れますように。
信五くん、ありがとう。
逢えて、ほんとうによかった!
あと少し、怪我と病気には気をつけて、がんばってね。
ちょっと悔しいけれど…信五くんはめっちゃかっこよかったよ!
ありがとう。
 

今日の愛チューンズ
OPEN THE GATE/20th Century
今日はこの曲を。
信五くん、勇気を、ありがとう。